「愛車を艶々に保ちたい。」
「愛車に傷をつけたくない。」
「洗車の手間をなくしたい。」

愛車にコーティングをする人の主な理由です。コーティングは、専門業者に頼んでしまえば、
後は待つだけというお手軽なメリットがある反面、金額が高い、待つ期間が長いというデメリットがあります。

今はコーティング材も進化してきており、専門業者に頼まなくても、自分でコーティングがしやすくなってきています。この記事では、専門業者に頼む場合と自分でやる場合の比較、自分でコーティングする方法と注意点を説明します。コーティングを業者に任せるのか自分でやるのかの判断材料にしていただければと思います。

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 1. 愛車のコーティングを専門業者に頼む場合の金額と期間


まずは、専門業者に車のコーティングを頼む場合、どのくらいの金額と期間がかかるのかを説明します。その前に、車のコーティングは、大きく2系統に分かれます。「ガラスコーティング」と「ポリマーコーティング」です。

1-1. ガラスコーティング


「ガラスコーティング」は、コーティングの持続期間が1年~5年、小さな傷に対するプロテクション機能もあり、水洗いで汚れが「するっと」取れるので手入れが簡単です。しかし、専門業者に任せた場合の金額は、8万から30万円程度かかります。コーティングの持続期間については、5年~10年と謳っている業者もあります。

専門業者に施工を任せた場合、愛車を預ける期間は、3日~5日程度になります。

1-2. ポリマーコーティング

「ポリマーコーティング」は、コーティングの持続期間が1~3か月、柔らかい素材のため、小さな傷に対するプロテクション機能というよりは、コーティング膜が傷つくことにより、車の塗装が守られます。専門業者に任せた場合の金額は、8千円程度から5万円とガラスコーティングより安価になるものの、幅があります。この金額の幅は、下地処理の丁寧さや手間をどれだけやってくれるかによって変わっています。

メンテナンスに関しては、施工したポリマー剤によって頻度が変わってきます。高級ポリマーの場合、半年に1回のメンテナンスと年1回の再施工で十分持続します。半年に1回程度のメンテナスの場合、ガラスコーティングと比べると手間は発生するものの、ほとんど手間に大差がないという感じです。一方、毎月のように、メンテナンスが必要な、ポリマーコーティングも存在します。専門業者に施工を任せた場合、愛車を預ける期間は、1日~2日程度になります。

その他、専門業者に施工してもらう場合、下地処理時に、専用の機械(コンパウンド)を使って、表面を研磨し均一化させることで、つるつるとした艶を出すことができます。素人の場合、この下地処理が難しいため、業者にお願いした場合と比べて艶が出ないということがあります。

1-3. ガラスコーティングかポリマーコーティングか?

ポリマーコーティングの方が取扱いが簡単で、作業性が良いです。しかし、ポリマーは有機物を含むため、酸化し劣化してくるため、メンテナンス及び、再コーティングの期間が短くなります。

一方がガラスコーティングは無機質の物質が大半を占めるため、酸化しづらく、持続期間も長くなり、水洗車だけで十分と、手入れが簡単です。しかし、扱いが素人に難しく、作業時に色々注意点が多くなるため、作業性は悪いといえます。ただし、近年扱いが簡単なガラスコーティング剤も出てきています。

また、ポリマーの中でも、ガラスコーティングに近い性能をもった溶剤もあり、これは、ガラスを混ぜたポリマー剤です。

2. ガラスコーティングを自分でやる方法

2-1. 溶剤の選び方

ガラスコーティング剤は、遮光性の茶色いガラス瓶に入っています。プラスチック容器の場合、プラスチックの細かい穴から空気が入ることでコーティング剤が劣化してしまうためです。茶色いガラス瓶に入っていないものは、品質が劣るもの、本物ではないと考えた方が良いです。

かつてはガラス瓶に入っている物でないと品質が下がってしまうと言われていましたが、現在では必ずしもそういったことはなく、プラスチック容器に入れておいても品質が下がりにくい溶剤も開発されています。

2-2. 温度管理

車のボディの温度が極端に高くも低くもなっていない状態が理想ですので、季節としては春または秋が最適になります。また、夏と冬は避けた方がいいでしょう。目安としては、15度から25度程度の間が良いと言われています。

コーティングの液剤によって施工方法に関しての注意点が違うのでしっかりと扱う液剤について調べておく必要があります。ただ、一般的に炎天下などの高温で行うと品質が下がってしまうと言われています。また、液剤の管理も高温の場所を避けて、できるだけ冷やして置ける場所を選びましょう。

物によってですが、冷蔵庫に保管しておくのが良い物もあります。

2-3. ガラスコーティングの下地処理の方法

下地処理の工程は、以下の(1)から(6)のような作業に分けられます。作業(2)から(5)については()書きで示している通り、手順を飛ばしてしまっても問題ありません。(2)から(5)の作業をやった方がより専門業者の仕上がりに近くなり、艶も出て持続期間も長くなりますが、ご自身のかけられる手間と情熱で決めていただければと思います。

(1) 洗車
((2) 鉄粉除去)
((3) コンパウンド磨き)
((4) 再度洗車)
((5) 脱脂作業)
(6) ガラスコーティング塗装

以下、各作業の優先順位の順番で説明していきます。(1)~(6)は、(2)~(4)の作業をした場合の作業順序となります。

(1) 洗車

カーシャンプー剤を使って、自分で手洗い洗車をします。シャンプー剤を使った方が汚れが簡単に落ちます。よく泡立てて洗うことで、表面についた小物(鉄粉や、砂)で傷が付かないように守ることができます。

(2) 鉄粉除去

車のボディの塗装面には、空気中に飛散したり、道路に落ちたりしていた沢山の鉄粉が付着しています。この鉄粉は、鳥の糞や、小動物、虫の死骸が酸化して、細かく固まったものでできています。塗装面を手で触ってザラザラしていたら、これが鉄粉になります。

鉄粉が残っていると、塗装面とガラス皮膜の密着度が落ちますので、鉄粉は除去した方がガラスコーティングの威力を発揮しやすくなります。

鉄粉除去を目的としたクリーナーが販売されているので、これを利用すると簡単です。

(3) コンパウンド磨き

塗装面についた小さな傷は、コンパウンドで塗装面を薄く削り磨くことで消すことができます。小さな傷をなくし、表面を滑らかにすることで、コーティングの密着度を増やすことができます。

(4) 再度洗車

コンパウンド磨きをした場合は、再度洗車をすることで、コンパウンド剤を綺麗に落とすことができます。

(5) 脱脂作業

脱脂作業とは、車の塗装表面の油汚れ(油分)を取り除くことで、ガラス皮膜をぴったり密着させることができます。ガラスコーティングの「艶・光沢」と「持続期間」は塗装表面との密着度と比例しますので、脱脂作業をした方が、艶も出るし、持続期間も長くなるということが言えます。

 

(6) ガラスコーティング塗装

なるべく屋内か、そうでなければ、風が吹いていない場所で行ってください。特に、塗装後、雨に振られて濡れてしまうことがないような状況で行うことが必要です。

コーティング剤が乾燥して硬化するのを待たねばなりません。専門業者は、硬化時間を短縮するために、加熱させることで早く乾燥させています。コーティング剤が完全に硬化するには、大体12時間~48時間と言われています。お使いになるコーティング剤によっても変わってくるでしょう。

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3. ポリマーコーティングを自分でやる方法

ポリマーコーティングの下地処理も、上記のガラスコーティングの場合と同様になります。効果や仕上がりは、正直に言うと専門店に施工してもらうよりも劣ってしまう、ということを念頭に置いておきましょう。一番簡単にやる方法は、洗車をして、コーティング剤を塗るという手順になります。

まとめ

車のコーティングを専門業者に任せるのが良いのか、自分でやるのが良いのかについて検討材料となる、金額、手間の面から見てきました。また、自分でコーティングする場合の下地処理についても説明しています。手間を惜しまなければ、専門業者に頼まなくても安い金額で自分でもできる、但し、専門業者の方が勿論仕上がりが良いことがお分かり頂けたかとおもいます。

もしもDIYでコーティングをしたい場合には、『初心者向け、車のガラスコーティングを自分で(DIY)でやる方法』をご覧ください。

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